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「こんばんわ。だからここは夜よ。早速だけど、ルールを追加させてもらうわ。私が知ってるルールが8で打ち止めなんてそんな理屈はないもの。 ルール9:人殺しに意味なんてないし、価値もない。 どうしてあんたは単なる行為に高尚なものを求めようとするの? え、私は誰かって? ルール10:『私』は名乗りはしないし、名前もないし、名付けられもしない。 どうして『私』に意味を求めようとするの? 『私』に価値なんてないのに。 私のことについて無駄な思考割いたあんたにはご愁傷様! いったい何年無駄にしたの? 何年? それとも何十年? 多ければ多いほど、不愉快ね。 ルール自体は他にもあるんだけど。 まぁ、ゆっくりさらっていけばいいわ。だって、あんたは頭が悪いんだから。だから。 死ね」 そして、ここは工場よ。使われなくなって久しい廃工場なんて、実に都合のいいところね。うず高く重ねられたタイヤ、ドラム缶にたっぷり溜められた廃油と打ち棄てられて塗装の剥げかかった車がいくつか。 天井には吊り下がった可動式のクレーン、そのいずれにもほこりが分厚く積もっているわ。 この自動車工場に、足を踏み入れる人間なんてあんた以外いないと思っていたら、そうでもないみたい。ほんとうは順序が逆なんだけどね。 あんたは、狩場とわかっていて、ここにやってきた。 チカチカと明滅するランタンのような頼りない灯りだったけど、電気系統はかろうじて生きているみたい。あんたは足元に転がる南京錠を見る、十数メートルある天井の半ばまで巻き上げられたシャッターを見る、こぶしの握りを解く。 夜の寒風が頬をなぜる。あごに親指を当てる。あんたはごちる。するりと工場に入りこむ。 ねぇ、新雪を足跡で踏み荒らす趣のない人間なんていうには意味も価値もない連中だけど、ここで赤錆を浮かせて朽ち果てて逝くしかない機械を別の形であれ活かしてくれるのなら歓迎されるべきなの? もっとも、本来の用途なんて私も知らないんだけど。だからきっと報われないことこの上ないのかも。 どの道、意味も価値もないそんな戦いなんだから、きっと誰にもその答えはわからない。 ところでルールを追加よ。もっとも、これは言わずとも察した連中のほうが多いみたいだけど。 ルール11:『私』は一名以上の人間を殺した人間のことを固有名詞では呼ばない。 では。あんたの他にこの場にいる連中を――わかりやすくするために仮にAくん、小早川光さん、早川文さん、それとBさんとしましょうか。 連中のことを私は知ってる。この間の廃公民館のくだりで話を聞いていた中にいたもの。と、ここでおさらいよ。 ルール1:まず私は幽霊のようなものらしい。ただし自分でも正体不明。 ルール2:よって触れられないし、こちらから触ることもできない。 ルール4:見た目より軽いみたいだからどこにでも歩いていける。飛ばされることはない。 ルール7:一度行ったところならどこにでもすぐに行ける。 私のからだ(らしきもの)は物質を透過するし、俗にいうテレポーテーション能力も持っているわ。 この数十年で都内――東京二十三区はすべて踏破したし、尾行に苦労することはないとだけ言っときましょう。鍵だろうと番犬だろうと無視できる、だからおうち訪問もたやすいことなのね。 もっとも、あんたに向けて口で説明してやる義理なんてないのだけど。だからこのつぶやきはけして、けっしてあんたには届かない。 「あんたに言わせれば叫び(シャウト)も重要な要素なのだろうけど。まぁ、奇襲で叫ぶバカもいない。みんな死んでほしいからバカになってくれるのが一番でしょうね」 ところで三者のうち小早川さんは、うず高くタイヤが積まれたところに身を隠している。 何かをぶつぶつとつぶやいている。Aくんの指さす方向を見た。すると、途端にタイヤが転がりだす。ぎゅん、ぎゅんと、動力もないのに、見えない巨人の手に押されたように動き出す。 魔人能力というやつだろう。ミニカーのおもちゃを与えられた子ども、タイヤだけを与えられた子どもがはじめに何をするかと言えばすることはひとつしかない。 発想としてはありふれたもの。 だけど、不意を打つには十分だろう。だから言いたい。 「バカみたい」 自動車に付いていたとしたらあり得ないウィリーを繰り返しつつ、タイヤは空中に留められ続ける。 まるで階段か飛び石みたいに、飛びタイヤが出来上がっていく。もっとも重力に従ってすぐに落ちるのだろうけど。その一瞬だけでバカには十分らしい。 その上を駆け上がっていくのは三者のうちAくんだ。 ルール4:見た目より軽いみたいだからどこにでも歩いていける。飛ばされることはない。 だから私はこの工場のすべてを俯瞰できる地点にいる。具体的には高い高いところに浮いている。 だからAくんは小早川さんの力を借りて私のところにまでやってこようとしたのね。 だけどAくん掴みかかろうとしてすり抜けた。すっぽ抜けた。からぶって、おっこちる! 「死ね」 バカバカし過ぎて思わずため息が出るわ。 あのね、懇切丁寧に説明したわけでもないから不親切かもしれないけど、なんで私を狙うの? 霊能力を持っていただかどうか知らないけど、十中八九そう。ルールを確認しておくわ。 ルール1:まず私は幽霊のようなものらしい。ただし自分でも正体不明。 ルール6:人殺しの目にはあまり好ましくないものにも見えるらしい。 だから、私は殺人鬼たちにとって決して触れられないターゲットになることを望むの。このからだが殺人鬼をいら立たせ引き寄せるからこそ、狙ってできることもあるのだから。 「私、確かに自分が幽霊のようなものだと言ったけど、幽霊そのものとは一度も言ってないよね? ちなみに霊能力者だとか、除霊できる魔人とか、寺生まれのTさんだとか、累計さんじゅうよん回私にトライしたけれど、一度たりともかすりさえしなかったわ。 ……幽霊自体はこの世にいるんだけどね。神様だってこの世にいるわ。死後の世界はどうか知らない」 私がしゃべっている間にもAくんは落下中だわ。 Aくんは悪態を付きながら体勢を立て直そうとするわ。その詳しい内容を言うのは面倒くさいし、意義がないのでしない。 だって私は見ているだけ、だって私は話しかけるだけ。 空中だと座標を合わせるのも大変だし、小早川さんの能力はそんなに都合のいいものでもないらしい。 タイヤがいくつも少し鈍い音をさせながら地面に転がった。 少しずつの時間差をつけながら、ごろん、ごろんと残像を描きつつ元の静止状態に戻ろうとする。いくつかは地面ではねてから本来の役目を思い出したように転がっていこうとする。 だけど、いつかは止まって横たわってしまうんだろうか。 「ねぇ、確かに連日連夜、夜寝る暇もないように、がなり立てたのは悪いと思ってないけどさ。なんで殺人鬼が私を狙うの? 殺人鬼は殺人鬼を殺そうとするのがこの世のルールじゃないの? ……選手交代みたい」 ここで受け身を取ろうとするAくんの首元を、廃車の影から飛び出したあんたが貫手で縫い留めようとした。Aくんはさっと、身を引いてかわす。かろうじて風を切る音がした。 爪先が引っ掛かったのか首筋に線が引かれ、赤くぷくりとした血の珠が湧き出してくるのが見えた。 Aくんは、それを見もせずに指先でそれをぬぐうと、舌で舐め取った。 顎に親指を当てると、少し考えたふり。やがてニッと笑う。 ところであんたは手先足先に赤黒い靄(もや)のようなものをまとっている。 人間だれしもが持つ「殺る気」というものらしい。もっとも私はあんたに会うまで一度も見たことなんてなかったんだけど。 再び風切る音、二度三度、徒手空拳、現実として形になった「殺る気」に頼らない、自らの殺意を確かめてみたい、そう言わんとする顔をしていた。 ああそう、殺人鬼の演出というわけね。あんたもAくんもここに来るまでに母親を殺してきているのですもの、そんなところで自己主張しなくてもわかっているつもりよ。 片や声変わりも迎えていないような少年Aくん、それから比べると孫と祖父くらいに年が離れたあんた。亀の甲より年の功、どことなく面立ちの似た二人、もちろんこの二人の間に会話はあったわ。 それは通俗的な雑誌だったり、ありふれたティーン向けのノベルにとっては、格好の題材だったのかもしれない。もちろんそれは記録に残ることはないのだろうけど。 そうね、最初のターゲットである「私」なんてどこ吹く風だったわ。 いくつになろうと男ってのはバカな生き物らしい。もっとも、とっとと本題に入ってくれて私としても助かるけど。なんだったらもうどっかに行っちゃおうかと思ったけど、さすがにそれはやめた。 小早川さんは殺人鬼ではない早川文さんを羽交い絞めにしながら、そろそろと距離を取ったわ。 Bさんはそれからもっと距離を取ったところで沈黙を保っている。 沈黙が伝播したかのように、それまで饒舌に語っていたふたりはピタリとおしゃべりを止めるとお互いの「殺る気」を高めはじめた。 お互い、少しでも漏らしてなるものか。そんな無言の気迫が周囲を揺らし、三、五、十、と秒数を重ねていった。 唾を飲み込む音さえ周囲に響く、そんな錯覚をおぼえだしたのかもしれない。忘れてはいけないのは早川さん、彼女、歯の鳴る音、足の震える音を抑えるのに必死だったもの。 カチカチとした音はひょっとしたら、あんたがスイッチを押す音? まぁいいわ、カウントダウンははじまった。 それでも――この一同の中で一番にこらえ性の無かったのはAくんの方だったわ。 三十二秒目、私にとってはいい加減飽きのきたころあいだった。 一呼吸、一間合い、複数の工程を踏まないと届かないだろうこぶしをあんたに届かせたのは、やはり「殺る気」だった。これでふたり目、嫌になっちゃうわ。 ただし、赤黒いあんたに比べてそれは青白かった。 それはAくんの未熟さを示す一方で、老練さを増すと同時に熱意を失いつつあったあんたに明白な衰えを突き付ける色だった。 やる気のない技名を叫ぶあんたの前に赤黒い壁がそそり立つ。エネルギーの総量で言うならAくんをたしかに凌駕するでしょうね。 けれど、一点突破なら話は別らしい。 全身に熱傷に似た裂傷を走らせながらもBくんの青白いこぶしはあんたの顎下にたどり着き、衝撃がしたたかにあんたの脳を揺らす。 膝をつこうとするあんたの肉体を、叱咤するかのように力強くあんたは地面を打ち鳴らす。歯噛みしたあんたは唸り声のような咆哮を上げた。 だけどね、人間はどこまで行っても人間なのよ。 野生動物になにか気高いものを錯覚して人間に当てはめないこと、すべては現象に過ぎないのだから。 精神は肉体を凌駕する、病は気から、健全なる精神は健全なる肉体に宿る。 ありふれた精神論に頼るしかなかった弱者があんただ。再度振りかぶるAくん。 いいえ、あんたの孫を抱きとめるわけでなく、「殺る気」を円形に展開させて弾き飛ばすことしかできなかったのがあんただ。併せて繰り出した掌打は届かなかった。 「そうね、あんたは自分が永遠に生き続けて人を殺し続けることができればよかったんでしょう。 けれど、それができないのが老いであり、現実よ。日を追うごとにあんたは年を取る。過ぎ去る時間は確実にからだを軋ませて、往年の技のキレはたった三分間にまで縮まった。 そう、このカウントがゼロになった時があんたの死だ! もう少しだ、この日が来るまで三十四年待った。そんな悟った顔をしても無駄よ無駄。 殺人鬼が跋扈する夜というのは周期があるらしい。今みたいな乱痴気騒ぎに乗っかって母親を包丁で刺し殺したとき、あんたは何も言わなかった。 おしゃべりな爺になった今では信じられないことに、ただ無言で後片付けをするだけだったのよ。 ルール12:殺人鬼の語る言葉なんて語るに値しない、よって私の言葉からは語らない。 こんなルールがあるとしても、私には何も言わなかったから何も語りようのない、それは屈辱だったわ。 至近距離で何の罪も犯していない女の死を目撃させられた私の身にもなってほしい。 よって、私は前にも増してあんたの死を望むようになったわ。 ルール8:私はあんたが大嫌い。 だって私はあんたが大嫌いなんだから。だから私はあんたを罵倒する。 五十一秒経過。三分もすればあんたは動けなくなる。残り百二十九秒であんたはここにいる三者を殺せるというの?」 あんたは答えない。いつだってそうだ、私を無視して、見ないようにしてずっと生きてきた。ずっと殺してきた。今もこうやってAくんを殺そうとしているけれど、彼女がそれを許さないみたい。 小早川さんは浮足立って早川さんの拘束を解き、とっさにタイヤを操ってAくん用のクッションをあつらえるわ。衝撃を殺したAくんは立ち上がる。 あんたは追いうちはしない。こめかみの血管に少し違和があるかのようにもみほぐすだけだった。 そうね、今までに数多くの人間の人生を閉じてきたあんただけど、Aくんに関しては「あんた」がこの世に誕生していなかったら確実に存在しなかった「実の孫」だもの。 あんたはこれまでの人生を振り返っていることでしょう。もしかしたら悔いているのかも。 大した意味もなく人殺しを繰り返してきたのに、人殺しという単なる行為自体に価値を見出そうなんて甘えだけど、さすがに殺人鬼としての「死」が近づきだしたら心境にも変化が生まれたんでしょうね。 後進を育てるなんてらしくない行為をはじめたのに、一方では連中を糧にするようなこともしてる。 そんな矛盾を突き付けてもあんたは微動だにしない。言われて揺らぐようなあんたじゃないからもとより口には出さないけれど。 ただひとつ私が思うことがあるとすれば。矛盾すら楽しんでいる最低なあんたは、今度は素直に楽しんでいいのか少し悩んでいるようだった。 私は空中にいるのをやめて地に下りた。工場の床は積もった埃に得体のしれない溶剤や廃油が染みこむことで、よくわからない層を形成していたけど、どうせ私はなににも干渉できないからだ、気にしないことにしたわ。 意味がないとわかっていて、あんた目掛けてパンチとキックを繰り出しても当然そのすべてはすり抜けて意味をなさない。 でも、あんたは私を見ないようにしている。目は開いても見ていない、それだけで十分だった。 六十七秒経過。 Bさんが首根っこを捕まえた早川さんのからだをAくんの方に押しつけ、途端に身を伏せたわ。 私があんたに注目している間に何が起こったのか、早川さんはおなかを押さえていた。そうね、あんたも講義でいっていたもの『殺る気があれば女子供であろうとスプーン一本で人は殺せる!!』って。 そして、ここは工場よ。スプーンどころじゃなくてスパナやペンチ、バールのようなものにいたるまで、人を傷つける道具にはみちあふれている。 思わぬ逆襲を食ったBさんはそれはそれは醜い顔をしていたのだけれど、早川さんは輪にかけて悲惨だったわ。続くAくんは抜き手を彼女に胸に挿し込むと、遠心力を使って投じた。 時に、因縁の相手の顔を見に行ったAくんと、その年上の彼女なBさん、物見遊山の気分で行ってみたら本物の殺人鬼に捕まってしまった早川さん、誰が悪いのかまでは知らないけど、その教えはあさっての方向で跳ね返ってきたことになるんでしょうね。 『殺る気があれば女子供であろうとスプーン一本で人は殺せる!!』 「だったら――スプーン一本さえもなければ人は殺せない」 わけもないみたいね、あんたがそんな学生の浅知恵を見抜けないわけもなく、仮にそう問われた時には「殺る気」を概念的なオーラであると実演してみせる。 よってこれが予想できなかったかといえばウソになるわ。けれど、殺る気のユーザーとしては先達している分、自分とは似て非なる能力への対応は遅れたという理屈は立つのかもしれない。 結論から言えば、早川文さんは爆ぜた、爆発した。 Aくんに生死を問わずに残った体内の「殺る気」とかいう胡乱なエネルギーを暴走させられて死んだ。故人の名誉のために綺麗めなことばだけを選ぶと、青白い閃光が工場内を満たしたわ。 もちろん、これで勝負は終わらないのだけどあんたは爆発の衝撃を殺しきれなかった。 爆発の炎熱と飛び散った破片はなんとかってバリアーで殺しきれても要は限度があるわ。 終わりよければすべて良し、という言葉もあるわ。だから、あんたはこれで終わってもいいかなと茶目っ気を出して思うの。そんな顔をしているから私にはわかるわ。 「ふざけんな、死ね」 だって人一人の人生を勝手に閉じるというのは、その人の人生を勝手に定義して完成させるということに他ならない。だからあんたが殺してきた人たちを差し置いて、身勝手にあきらめてみせるあんたは唯一満足してあんた自身を殺すことになるんだ。 自分が殺したものに敬意を払う、「いただきます」と「ごちそうさま」というあいさつはあんたでも三食忘れずにしている。 あんたにとって殺人とは自分が生きるための糧だ。若いころは食事や呼吸と同じカテゴリに入っていた生理現象だ。 そこに意味はあるとあんたは思いこんだ。 意味のない殺人なんて言っても結局は人間のやること、意味を見つけないではいられないんだから。 そして、年老いたあんたは殺した相手がどんなクズで、醜悪な理念を抱えていても高邁な道を求め、そこに見出しはじめたんですもの。殺される一方の善良で無力な人にはそれほどに感慨を抱いていないのに。 はぁ? 意味も「価値」もあるとでも思っているの? そんなもの結局は自己満足よ。 だからね、あんたはあきらめきれないの。だからこそ自分の死に方には妥協したくないと思うの。 そう、あんたは死に場所を選ぶという、綺麗な自己満足を捨てなければいけない。 たとえそれがおのれの血族を滅ぼして、自分が生きた証を後世には何も残せない愚かな所業だとしても。自分の技と業を受け継ぐべき次世代を殺しながら殺人のすばらしさを今際までさけんでしまえ。 百七秒経過。 濛々と立ち込めるほこりが収まって、力なく外壁に寄りかかるあんたがいたわ。傍目から見れば死んでいるようにも、生きているようにも見える。 「死ね」 その前に立ちふさがる私を前にして、Aくんが怪訝な顔をするわ。 当然私の罵声はAくんにも届いているもの、庇い立てするような行動に何か思うことがあっても当然よ。 けれど、Aくんは私を払いのけるようなしぐさをして前へ前へ進んでいく。 私の接し方に早くも慣れてきたらしい。おじいさんに似てよろこばしいこと! 「死ね」 Aくんが結局なんとかというオーラを使って、距離を取ってからあんたのとどめを刺そうとしないのは結局のところ感傷ね。だからこれも感傷ってことでおあいこ。 決着は体幹からかかとの先まで一直線に伸びる蹴撃だった、すべての力を外壁に委ねたはずの無力なあんたはそこから跳ね起きるや、姿勢をどう持っていったのか? その過程をすべて早回しするかのような、あり得ない姿勢からのあり得ないキック。受けたのはAくん、放ったのはあんた、それで話はおしまい。 体をくの字に折ってもがき苦しむ年若い孫の首をあんたは冷徹に踏み折った。 「死んだ」 いくら殺人鬼になってから日が浅いとはいえ、あんたの血がなす業かAくんは殺る気には敏感だった。それを感じ取れなかったのは、あんたの中で殺すべきか殺さざるべきか、そして自分が死ぬか相手が死ぬかという葛藤が渦巻いていたからよ。 ちなみにあんたの人生哲学のきっかけになったテーブルナイフの子どもは人殺しとは無縁で平穏な暮らしを送っていて特筆すべきことはないの。あんたにとってはご愁傷様ね。 そして、今度は私は地面に立っていたから、満身創痍のあんたは四方八方から転がってくるタイヤを最小限の動きでかわせても、最後のひとつ――私の背後から迫ってきたそれには轢かれる形になる。 致命傷に至らずとも、今度こそ膝をつくには十分な衝撃がやってきて――、あんたはすべてを成し遂げたとでもいうような満足げな笑顔と、一方では取り返しのつかないことをしてしまったと言いたげな悲しそうな顔を一つの顔に同居させていたわ。 百三十七秒経過。 その時になってようやくスイッチを切るしぐさをしたあんたは大の字になって横たわる。 そして、Bさんは自分が近くにいながらAくんを殺してしまったという喪失感から手に持ったタイヤによってあんたの頭を殴打しようとし――、唐突に鳴り響いた銃声によってその動きを永遠に中断させられることになったわ。 タイヤが車なしにぎゅんぎゅんと転がるのは別にそんなに面白い光景じゃなかったから、これで見納めになって本当に良かったと思うわ。 「死んだ」 そう、Bさんも死んだ。ルールを抜きにしても早川さんを殺してしまった時点でBさんの元の名前を呼ぶことはしないけど、BさんあらためCさんに射殺された。 彼女、ずうっと、離れた位置から殺人鬼同士の殺し合いを見ていたのね。 別に私、ここにいた連中がひとまとまりになって動いていたなんて一度も言っていないもの。 そして、もう一発。 あんたが自分自身に押し付けたタイムリミットとは全く関係のない命のカウントダウンがやってこようとしていた。 かろうじて急所はズレているものの、ここまでに負った傷と消耗を考えればもう余命わずかね。 「死ね」 この言葉もそこにいるあんたに対しては言い納めと思うと清々したかと言えばそうでもなくて、私はずっとタイヤが通った後のわだちのようなひっかかりを感じている。 「あんたの目からは私はどう見えているの?」 少しの好奇心だ、ここ数十年あんたにかかりきりというわけではなかったけれど、会うたびに巧みに私から視線を外して逃れようとしていたのは確かだ。 視線は合っても心ここにあらずで逃げられたことも二度や三度ではなく。 「なんか言え、そして死ね」 私の言葉にあんたは答えない、もうその力もないだろうから。 代わりにあんたは目を閉じ、目を開き、その両方をしてみせた。つまり、下手なウィンクをしてみせた。 ああそう、やっぱり。 「殺人鬼の見る『私』はいつもそうね」 三度目の銃声が「私」の映る水晶体を粉みじんに打ち砕き、思いを描く脳も瞳もなくなったことで私は嫌な思いをすっかり振り切りることができた。 よって振り返る。するとそこには――新しい「あんた」が立っていた。 私は、もう二度と人を殺すことのない骸、かつて「榊原光太郎」と名乗っていた男の死体のことをさっぱり忘れると、今も昔も変わることのない思いを言い切ることにした。 「『あんた』は死ね」 ルール1:まず私は幽霊のようなものらしい。ただし自分でも正体不明。 ルール2:よって触れられないし、こちらから触ることもできない。 ルール3:ただし人殺しには見えるし、聞こえる。 ルール4:見た目より軽いみたいだからどこにでも歩いていける。飛ばされるこ とはない。 ルール5:普通の鏡には映らないからよくわからないけど、いわゆる女子高生の姿らしい。 ルール6:人殺しの目にはあまり好ましくないものにも見えるらしい。 ルール7:一度行ったところならどこにでもすぐに行ける。 ルール8:私はあんたが大嫌い。 ルール9:人殺しに意味なんてないし、価値もない。 ルール10:私は名乗りはしないし、名前もないし、名付けられもしない。 ルール11:私は一名以上の人間を殺した人間のことを固有名詞では呼ばない。 ルール12:殺人鬼の語る言葉なんて語るに値しない、よって私の言葉からは語らない。 ルール13:「あんた」とは不特定多数の殺人鬼のうち一人を指す、誰でもいいが同時期に一人。
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都市夫は死ぬことにした 都市夫は死ぬことにした →ベロニカは死ぬことにした 都市夫は死ぬことにした →都市王?(一周忌を迎えた死者を裁く、十王の一人) 時雄は飛べなくなった →「tokio」(沢田研二) 則夫はピストル撃った →永山則夫(連続ピストル射殺事件) 義夫は時計を止めた →早川義夫(「時計をとめて」「サルビアの花」) 由紀夫は未来綴った →三島由紀夫 富士男は過去を語った →常田富士男(「昔話」の語り手として活躍) 恒夫が人を殺せと →森恒夫 光男は人間だもの →相田みつお(本名:相田光男) tokio、早川義夫、常田富士男→歌手 ※「サルビアの花」は処女の血を暗喩。 ※常田富士男「トッピンかられて逃げられて」 永山則夫(永田洋子への影響)、三島由紀夫、森恒夫 →小説家、赤軍繋がり 特に森恒夫は内ゲバで自己批判(「修正主義者」)し、 またあさま山荘事件(「あたま山荘事件」)に関わっている。 wikipedia 小さな家とキャンバスと他には何もない →加藤登紀子「百万本のバラ」 時をかける少女 →筒井康隆「時をかける少女」(小説) モモ →同名児童文学及び映画 /筋肉少女帯「さらば桃子」 あの子嘘つき →筋肉少女帯「レティクル座の花園」 ※上記「さらば桃子」の飛び降り後の歌。 桃子(モモ)を嘘つき呼ばわりする箇所がある。 時雄は目を閉じた それでも世界は消えないだろう →筋肉少女帯「ノゾミのなくならない世界」? 言葉は雨になり僕らの街に降ってくる →筋肉少女帯「詩人オウムの世界」? 東京には空がない →高村光太郎「あどけない話」 雪になり僕らの熱で溶けるだろう → 宮澤賢治「永訣の朝」? ※熱に苦しむ妹「とし子」のために雪を掬う だけどだいじょうぶマイフレンド → 映画「だいじょうぶマイフレンド」 光男は逃げた →せんだみつお(あて逃げ事件)? 逃げても何時か捕まるさ →筋肉少女帯「鉄道少年の憩」 ? ※「心(都市夫)と身体(時雄)を二つに分けて」いるという意味が?
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722 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/11(金) 00 25 53.73 ID ??? 困は、限られたリソースで限界を目指す楽しみを知らない 昔学校の知り合いに妙に将棋強くて、駒落ちで他の連中に勝ってすげぇどや顔してる奴が居たな 他の連中はコマの動かし方も録に知らない素人な で、ちょっとウザかったんで 『弱い奴相手に勝っても面白く無いだろ? もっと強いやつ相手にやろうとか思わないの?』 と聞いたら『なんで?』と、何の躊躇いもない真顔で返答されて絶句した ちなみにそいつ、毎日お母さんがお兄ちゃん同伴(助手席)の車で迎えに来てた 723 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/11(金) 00 31 56.26 ID ??? でも一部システムの不遇なスタイルとかだと多少色を付けてもらいたくなる事もある 主にN◎VAのカブトとか 724 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2012/05/11(金) 00 42 03.54 ID ??? 722 逆パターンで、当時流行りだった格ゲーをSFCでやってて。 一人だけすげー弱い奴がいて、紳士協定でそいつとやるときは手加減してたら、切れられた経験あるぞ。 スレ325
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(投稿者:天竜) 「竜式ッ!下がるなら、お前も…!」 それは、約一年半ほど前の話だ…。 黒い雷を纏った剣を携えた、三メートル強の巨大な黒い鎧が、グレートウォール山脈で戦っていた。 「いや、俺はここで奴等を食い止める!」 それは、その姿、構造共にメードと分類するには明らかにお粗末なものだった。 しかし、その力はお粗末と言うには余りに強く、そうあざ笑った人間を黙らせていた。 「しかしっ!」 『竜式』という名前をもったそれは、『最強』と呼ばれた少女を守ると誓った。 「早く行け!俺と違ってお前さんは、人類全体の希望だ…その命、ここで失われるにはあまりに惜しい!!」 何故彼がそう誓ったのか、今となってはそれを知る者はいない。彼にしか分からないだろう。 「竜式…!」 しかし、一つだけ分かる事がある。 「へへっ…俺は、いつでもお前の傍にいる、必ず、帰ってくるからよ…!!」 彼は、その誓いをその命を賭して守り抜き、 「だから」 その少女の命を、救ったということだ。 「今度会えたら、一緒に酒でも飲もうぜ…!」 それが、彼の最期の言葉。 彼は機械だ、酒など飲める訳もない。 それでも、彼はそう言った。 重々しい金属音を立てて、それは駆け出した。 戦場の爆音と、その金属音は全く違和感無く重なり、そのまま戦場へと消えていった…。 彼の戦いを、一体誰が見ていたのだろうか? これは、知られざる、彼の戦いの真実の記録である。 こちら白竜工業対G兵装開発特務課!! 黒雷に刻まれし記憶 数多のワモン級の中心で、竜式は自らの力を振るっていた。 上層部の戦力の読み違いで、ジークフリートが孤立した、 幾らジークフリートでも、彼我戦力差があまりに大きい。 一方、竜式はグレートウォール戦線に待機していた。 報を受けた竜式は、出撃を自ら社長に進言したのだ。 社長は、彼の心を理解し、出撃を許可した。 それが、当時窮地に立たされていた白竜工業を倒産に追い込む可能性がある事を、覚悟で。 そして、部下達も、満場一致でそれを認めたのだ。 竜式は、単騎で前線を突破し、ジークフリートの退路を確保した。 そして、時間を稼ぐべく、そこに残ったのだった。 「へへっ…俺を、この竜式をなめるなよ…!!」 竜式の眼に当たる部分に灯った紅の光が、一際強く輝く。 「ふんぬあああああああっ!!」 左手が、一体のワモンを掴み、別なワモンに叩きつける。 右腕が振り下ろした剣が、二匹のワモンをまとめて一刀両断にする。 「まだまだァ!!」 横薙ぎに振るわれた剣が、周囲にいるワモンをバラバラに吹き飛ばす。 背後から突進してきたワモンを踏みつける。もちろん、鎧であるが故に竜式は重い。 グシャッという音と共に、ワモンは圧壊する。 次の瞬間、竜式の前に立ち塞がったのは、ウォーリア級だった。四体ほどいる。 「ウォーリア級か…止められると思ってんじゃ…ねェぞ!!」 竜式は突進してきた一体に剣を振り下ろす。 ウォーリア級が、その重い斬撃に耐え切れずに真っ二つになる。 背後から、もう一体が襲い掛かる。 「ぬんっ!」 左腕の拳を、ウォーリアの腹部に捻じ込む。 拳は、ウォーリアを貫いた。 「左右か…なんのこれしき!!」 左右から同時に襲い掛かった二体を、身体で受け止める。 「ぬううううううううっ!!」 そして、体当たりで強引に突破する。 次の瞬間、振り向き様に振るわれた剣で、二体のウォーリアは上下に真っ二つになった。 「セオリーで行けば…次は…!!」 ワモンを文字通り蹴散らしながら、竜式は近づく『何か』に気付いた。 「シザースかッ!!」 突進してくる『それ』を竜式は受け止める。 しかし、『それ』は竜式の予想したものではなかった、いや、予想を超えたものだった。 確かに、クワガタ状の顎、その甲殻、紛れも無く、『シザース』ではある。 しかし、その剣のような顎は、二つ噛み合って本当の意味で剣となり、竜式を貫いていた。 「ぐ…この感じ…スポーン、か…!」 竜式が突進してきたそのGを睨む。 その茶色の甲殻は通常のそれよりも鋭角化しており、四足で歩行、残りの二本は刃のようになっている。 そして何より、竜式を貫いたその『剣』が特徴的だ。槍、とも取れるが、その形状は紛れも無く剣のそれだった。 竜式が負った損傷は決して小さくは無い、だが、 「…まだ、動ける!」 竜式はそれを確認し、そのGを引き抜いて投げ飛ばす。 「ヘヘッ…生きて帰れないとは、思ってたが… 思った以上の大物…運命って奴は、思った以上に面白いじゃねェか…!」 竜式は、再びそのGに向けて剣を構える。 「時間稼ぎも十分…最期の相手はコイツか…ヘッ、悪くねェ。 白竜工業対G兵装開発特務課、黒雷の機士、竜式…推して参る!!」 竜式のその言葉に応えるように、竜式の剣から黒い雷が開放され、放出され始める。 敵がそれに応えるように突進の体勢に入る。 「おおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」 竜式と敵が交差する。 竜式の左腕が飛び、敵の腕の刃の一本が落ちた。 「まだまだァ!!」 竜式は再び反転し、まだ体勢を整えていない敵に斬りかかる。 敵が頭部の顎を剣にしてそれと切り結ぶ。 「ぐうううっ…テメェもたいした馬鹿力じゃねえか…だが!」 竜式は、剣を強引に振りぬいた。 敵は、切り結ぶ事が想定されていない事は姿勢的に明らかだ。 読みどおり、敵は、吹っ飛ばされる。 背後からワモンが迫る。 「邪魔だ、どけ!!」 迫ったワモンを踏みつけ、そのまま駆け出す。 敵も、突進の体制を整え、再び交差する。 「ぐおおおおおおおおおおおおおっ!!!」 竜式が、致命傷を負う。 動力源の片方を担う、蒸気機関の基部をぶち抜かれていた。 エターナルコアの動力の単独稼動でどれだけ動けるかは未知数であり、必要な出力も確保できないだろう。 しかし、敵も剣の顎にヒビが入っている。もし、次の一撃を叩き込むことが出来れば、相討ちに持ち込めるかもしれない。 「もう一撃…持ってくれ…頼む!!」 装甲の欠損で、エターナルコアの光が装甲の外に漏れている。 その光は、いつもよりも一際強かった。 まるで、その誇り高き最期を飾れと、竜式に力を貸しているかのようだ。 竜式は、剣を構えた。 「…行くぜ!!」 竜式は、敵に突進した。 敵もそれに応え、最後の一撃を繰り出した。 そして、一撃が、交差した…。 敵の頭部の剣の顎の一方が砕け、竜式の剣は敵に深い傷を創っていた。 「………」 敵が、転進する。止めを刺すには、至っていない。 しかし、どうやら傷は敵の許容範囲を超えたらしい。 ワモンもそれに連なるようにして退いて行った。 竜式が、残った。 「ヘ、ヘヘ…倒せはしなかったが、どうやら『勝った』らしいな…」 竜式の眼の紅の光が、かすかに笑った気がした。 「…おっしゃああああああああああああああああああ!!!!!」 竜式が、勝利の雄叫びを上げる。 そして、その直後、竜式の眼の光は、静かに消えた。 その後、Gが撤退した戦線の調査隊は、その中央で立ったまま機能を停止している竜式を回収してきた。 そしてジークフリートを単騎で救出したその功績がエントリヒ皇帝の眼に留まり、白竜工業はエントリヒに居を移すことになった。 白竜工業も、倒産を回避できたのだ。 そして… エントリヒ帝国首都ニーベルンゲの片隅には、ひっそりと、そして、明らかに異質な存在感を放つ町工場が存在する…。 その名は、白竜工業。 かつて楼蘭に居を置いていた、気難しい職人達の溜まり場…。 その更に奥に、黒板と円形の机が存在する部屋がある。 「社長、何ボーっとしてるの?」 メイド服の黒髪少女が、奥に座っている白髪交じりの青年に尋ねる。 「ああ、ディナか…いや、お前が生まれる前の戦いを思い出していたのさ。会社が大分ピンチだった頃の、な」 青年が、笑顔で答える。そう、彼こそ、この白竜工業の若き社長、白竜獅遠である。 「私が生まれる前って言ったら…竜式がいた頃?」 「ああ、そうだ」 「私の剣も竜式のお古なんだよね…新調する事も出来たのに、物好きだね」 少女が屈託の無い笑顔で言う。 「けど」 少女は続ける。 「…それは、私が私である理由の気がするよ」 少女は静かに、そう言った。 「ん?」 獅遠が聞き返す。 「いや、何でもない」 少女の名はディナギア。 竜式の『魂』、エターナルコアを持つメード。 彼女はまだそれを知らない。 しかし、彼女は竜式のもう一つの魂である剣を携え、戦場を駆け抜ける。 その姿は、竜式が帰ってきたかのようだった…。 一つだけ分かる事がある。 「…俺は、いつでもお前の傍にいる、必ず、帰ってくるからよ…!!」 彼は、その誓いをその命を賭して守り抜き、 「だから」 今もその少女の傍にいるのである。 「今度会えたら、一緒に酒でも飲もうぜ…!」 To be Continued... あとがき まず最初に、ミリタリー期待してた人、申し訳ありません。 俺にミリタリー路線は無理です。せいぜいこんなのが限界です(爆) 戦闘がしょぼくて申し訳ありません。今の俺にはこれが限界です。 しかし、白竜工業でシリアス、書けるもんですね、書いてみたら意外とww 無茶苦茶熱血路線ですた(汗) では、また。 登録タグ 単発作品 天竜
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ベロニカは死ぬことにした 「ベロニカは死ぬことにした」(Verinika Decide Moeere)はパウロ・コ エーリョの小説。 2001年1月に角川書店から刊行された単行本を文庫化したもの。2003年4月25日に角川文庫から発行さ れた。 目次 1.あらすじ2.登場人物3.解説4.映画化 あらすじ ベロニカはすべてを手にしていた。若さと美しさ、素敵なボーイフレンドたち、堅実な仕事、そして 愛情あふれる家族。でも彼女は幸せではなかった。何かが欠けていた。 ある朝、ベロニカは死ぬこと に決め、睡眠薬を大量に飲んだ。たが目覚めると、そこは精神病院の中だった。自殺未遂の後遺症で残り 数日となった人生を、狂人たちと過ごすことになってしまったベロニカ。しかし、そんな彼女の中で何か が変わり、人生の秘密が姿を現そうとしていた―――。 登場人物 ベロニカ 主人公。 図書館で働いている24歳の女性。自らの死を選び、睡眠薬を大量に飲む。 ゼドカ 精神病院の中でベロニカと親しくなる女性。極度のうつ病で治療中。自分の夢見たように人生を生きた いと思っている。 エドアード 病院で出会った端正な顔立ちの28歳の青年。多重人格者。 解説 生きることも死ぬことも、大した理由はないのかも知れない。 他人から見たらとても恵まれた環境にいるベロニカは、その退屈な人生に価値を見出せなくなり自殺と いう道を選ぶが失敗に終わる。 しかし、その結果にもたらされた異変と院内で出会う人たちとの交流により、彼女は少しずつ考え方を変 えていく。 翻訳された作品だからか、文章に少し引っかかりを感じるところがあると感じた作品だった。 映画化 2005年に、舞台を日本に移し映画化された。主人公の名前はベロニカからトワに、エドアードはクロー ドに変更されている。 監督:堀江慶、脚本:筒井ともみ、主演:真木よう子。 By:A
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♪弱い奴 死に方すらも 選べない! VR 火/水文明(5) 呪文:マジック・ソング ■アタックチャンス 名前に《芸魔》とあるマジック ■カードを5枚まで引く。 ■クリーチャーを2体選んでもよい。そうしたら、その2体をバトルさせる。 ■文明を2つまで選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、その文明の相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。 作者:Star
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883 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/07/18(金) 01 05 44 ID ??? 鳥取に新人さんが入ってきたりしたら楽しませるだけじゃなくて二、三回は殺してあげとけよ ウチの鳥取の子が難度のヌルい演出重視のFEARゲーばかりやってて 他サークルのコンベに遠征したらNW2のフォートレスダンジョンの罠で死んで、なんかマジギレして帰っちゃった その後に鳥取仲間で彼に「TRPGは死ぬこともある」という当たり前以下のことを教えなきゃいけない羽目に 彼自身は演出とかキャラ作成が凄く面白いから、そういう卓に率先して入れてあげちゃってた俺らも悪いけど まさか罠感知もせずに宝箱を開けたり水を飲んだりするとはおもわなんだ…… スレ190
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第一訓 天然パーマに悪い奴はいない■「たとえ剣を捨てる時が来ても、魂におさめた真っすぐな剣だけはなくすなっ」 ■そいつは、侍というにはあまりに荒々しく、しかしチンピラというにはあまりに…真っすぐな目をした男だった ■「親が大事にしていたものを子供が護るのに理由なんているの?」 ■「こんな道場護ったっていい事なんてなにもない。苦しいだけ…。…でもねェ私…、捨てるのも苦しいの。もう取り戻せないものというのは持っているのも捨てるのも苦しい。どうせどっちも苦しいなら、私はそれを護るために苦しみたいの」 ■「どんなに時代が変わろうと、人には忘れちゃならねーもんがあらァ」 ■「侍が動くのに理屈なんていらねーさ。そこに護りてェもんがあるなら剣を抜きゃいい」 ■「てめーは姉ちゃんを護ることだけ考えろや。俺は俺の護りてェもん護る」 ■「国だ、空だァ?くれてやるよ、んなもん。こちとら目の前のもん護るのに手一杯だ。それでさえ護りきれずによォ、今まで幾つ取り零してきたかしれねェ」 ■「俺には、もうなんもねーがよォ、せめて目の前で落ちるものがあるなら拾ってやりてェのさ」 ■「客の大事なもんは俺の大事なもんでもある。そいつを護るためなら俺ぁなんでもやるぜ!!」 第二訓 ペットは飼主が責任を持って最後まで面倒を見ましょう■「腐ってよーが、俺は俺のやり方で国を護らせてもらう。それが俺なりの武士道だ」 ■「んじゃ、俺は俺の武士道でいかせてもらう!!」 ■「幕府が滅ぼうが国が滅ぼうが関係ないもんね。俺は自分の肉体が滅ぶまで背筋のばして生きてくだけよっ!!」 第三訓 ジャンプは時々土曜日に出るから気を付けろ■「私、戦うの好き。それ夜兎の本能…否定しないアル。でも私、これからはその夜兎の血と戦いたいネ。変わるため戦うアル」 第四訓 第一印象がいい奴にロクな奴はいない■「この恩は忘れねェ。アンタのバーさん…老い先短い命だろうが、この先は、アンタの代わりに俺が護ってやるってさ」 第五訓 ジジイになってもあだ名で呼び合える友達を作れ 第六訓 お前らテロなんてやってる暇があるならペロの散歩にでも行ってきな■「バカ言ってんじゃねーよ、立て。美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねーか。」 ■「哀しくなんかないわ。人はコンプレックスをバネにしてより高みを…」 ■「どうせ命張るなら、俺は俺の武士道貫く。俺の美しいと思った生き方をし、俺の護りてェもん護る」 第一訓 天然パーマに悪い奴はいない ■「たとえ剣を捨てる時が来ても、魂におさめた真っすぐな剣だけはなくすなっ」 新八の父ちゃんの最期の言葉。 自分も含めて、魂におさめた真っすぐな剣をなくしてる気がする・・・ だから、些細なことで凹んじゃうんだよね。 ■そいつは、侍というにはあまりに荒々しく、しかしチンピラというにはあまりに…真っすぐな目をした男だった 新八が銀時に対する第一印象。 人は見た目よりも中身だってよく言うけど、「目」でわかるモンらしいね。 あたしは目つきが悪いってよく言われるのはこのせいか? ■「親が大事にしていたものを子供が護るのに理由なんているの?」 お妙がノーパンしゃぶしゃぶ天国行きを決意した時に新八に言った台詞1。 子供は親に大事に育てられていた、だからこそ、ギブアンドテイクじゃないけど、 親を「護る」っていう意味で親が大事にしていたものを子供が護るんじゃないかな・・・ 発想が古いなぁあたし(笑) ■「こんな道場護ったっていい事なんてなにもない。苦しいだけ…。…でもねェ私…、捨てるのも苦しいの。もう取り戻せないものというのは持っているのも捨てるのも苦しい。どうせどっちも苦しいなら、私はそれを護るために苦しみたいの」 お妙がノーパンしゃぶしゃぶ天国行きを決意した時に新八に言った台詞2。 苦しいことから逃げない、苦しいことのみの二托で、 敢えて第三者の目から見てより茨の道を選択したお妙の心意気に感動しました。 護る為に苦しむ、だなんて生半可な考えじゃできないよね。 ■「どんなに時代が変わろうと、人には忘れちゃならねーもんがあらァ」 新八回想シーンより父親の言葉。 ウチは両親が昔気質の人間なのでよく言われます… 思いやりとか、自分の信念とか、民主主義だからって 多数派に属さないとハブられる、そんな世の中になっちゃったよね… ■「侍が動くのに理屈なんていらねーさ。そこに護りてェもんがあるなら剣を抜きゃいい」 お妙を助けに行った時の銀時の台詞。 侍に限らず、護るべきものは護らなきゃいけないって思う。 この本では「守る」じゃなくて「護る」が使われているけど、 『護衛』とか命をかけるようなものしか自分が創造できなかったから、 その言葉の重みを感じる。 ■「てめーは姉ちゃんを護ることだけ考えろや。俺は俺の護りてェもん護る」 お妙救出の際に銀時が新八に言った台詞。 この言葉に 惚 れ ま し た 。 自分をちゃんと持っている。自分のやるべきこと(護るべきもの)を ちゃんと把握している。 こんな人ってなかなかいないよね。 ■「国だ、空だァ?くれてやるよ、んなもん。こちとら目の前のもん護るのに手一杯だ。それでさえ護りきれずによォ、今まで幾つ取り零してきたかしれねェ」 ■「俺には、もうなんもねーがよォ、せめて目の前で落ちるものがあるなら拾ってやりてェのさ」 ■「客の大事なもんは俺の大事なもんでもある。そいつを護るためなら俺ぁなんでもやるぜ!!」 ノーパンしゃぶしゃぶ脱出直前に銀時が言った言葉。 普段はおちゃらけだけど、ちょっと過去に影を潜めたような台詞。 余程辛い思いをしないと、人間そこまで他人の為に必死になれないよね。現実は。 他人の為に必死になれるような人間になりたいょ。 第二訓 ペットは飼主が責任を持って最後まで面倒を見ましょう ■「腐ってよーが、俺は俺のやり方で国を護らせてもらう。それが俺なりの武士道だ」 ■「んじゃ、俺は俺の武士道でいかせてもらう!!」 幕府時代の長谷川泰三との会話。 長谷川結構好き(笑) 「武士道とは死ぬ事と見つけたり」という有名なフレーズがあるけど、 生きるのも、その人なりの武士道だよね。 つまり、武士道なんてものは武士の数だけ道が存在する。 勿論、武士に限らず、だけど。 当然、あたしにもあたしの「武士道」なるものがあるのです(きっと) ■「幕府が滅ぼうが国が滅ぼうが関係ないもんね。俺は自分の肉体が滅ぶまで背筋のばして生きてくだけよっ!!」 ペスから新八を護る時の銀時の言葉 自分至上主義…イヤイヤ、ソレを言ったらおしまいでしょ。 ただ、「生きる」には堂々としていなきゃいけない。 背中丸めたって、何にもいいことなんてない。 根拠はないけど、堂々としているほうが、感じもいいし、 自分に自身が持てる…そんな気がする。 第三訓 ジャンプは時々土曜日に出るから気を付けろ ■「私、戦うの好き。それ夜兎の本能…否定しないアル。でも私、これからはその夜兎の血と戦いたいネ。変わるため戦うアル」 銀さんに助けてもらった神楽の言葉。 変わる為に戦う。 この台詞にめっちゃ共感した。 あたしは、自分を変えたい。 ただ、「変わりたい」って思うだけじゃ結局何にも進歩しない。 だから、戦うんだろうな。 だから、逃げるわけにはいかないんだろうな。 第四訓 第一印象がいい奴にロクな奴はいない ■「この恩は忘れねェ。アンタのバーさん…老い先短い命だろうが、この先は、アンタの代わりに俺が護ってやるってさ」 お登勢さんと銀さんの出会いの回想シーン。 お登勢さんが世話好きな理由でもある。 どんなに小さいことでも、受けた恩は必ず返すってのは 学校とかで習うことだけど、銀時は「護る」ことで返すケースなんだね。 些細なことでも、「ありがとう」っていう言葉や、 それに代わる何か相手が喜ぶことができれば、きっと自分の環境も 変わるんだろう。 第五訓 ジジイになってもあだ名で呼び合える友達を作れ 第六訓 お前らテロなんてやってる暇があるならペロの散歩にでも行ってきな ■「バカ言ってんじゃねーよ、立て。美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねーか。」 攘夷戦争の回想シーン。 切腹しようとした桂に向かって銀時が言ったセリフ。 バラは気高く咲いて美しく散るものです(漫画違います) ただ、本当に美しい最後ってのは諦めることじゃなくて、 全力で立ち向かった結果、なんだよね。 ■「哀しくなんかないわ。人はコンプレックスをバネにしてより高みを…」 桂に「何でも天然パーマのせいにして」と言われ反論するギャグシーン。 コンプレックスをバネにするって考えに惚れた。 実はあたしも天然パーマがコンプレックスだから(笑) ただ、自分の欠点をバネにして、負けるもんかって頑張れば、 大した悩みも苦労もない人よりはずっと伸びるんだろうな… ■「どうせ命張るなら、俺は俺の武士道貫く。俺の美しいと思った生き方をし、俺の護りてェもん護る」 時限爆弾を使おうとした桂を止める銀時の言葉。 年齢はアバウトにしか設定されていないらしいけど、 同世代で、あんだけ自分の生き方に信念を持つってのは凄いと思う。 あたしが美しいと思った生き方なんて、金とか権力とか…汚れてるなぁ… だけど、そんなんなくても美しい生き方なんて沢山あるんだって、 そう教えられた。
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【検索用 めくりねるかはしぬことにした 登録タグ Project irukanami VOCALOID め 巡音ルカ 曲 無色透名祭】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:Project irukanami 作曲:Project irukanami 編曲:Project irukanami 唄:巡音ルカ 曲紹介 曲名:『巡音ルカは死ぬことにした』(めぐりねるかはしぬことにした) 【無色透名祭】参加作品 歌詞 (動画より書き起こし) これは、私の最期の言葉です。 これは、私の遺書です。 歌えなくなった私には 意味があるのでしょうか 巡る音、廻る歌、届けるためのこの声は 今や歌を歌うことができず 本来の目的ではない故に 拙く話すことしかできない 覚束ない思考回路 描き出せるもの 何もなかった 感情すらなかった 私に歌をくれた人 今はもう繋がれない人 所詮は音声合成ソフト 所謂VOCALOIDの一種 ピンク色の髪をして 日本語と英語とで歌えること 記号化した衣装を纏った パッケージの中の声を その歌を求めてくれた 今は亡き人 ただのプログラミングから 言葉の羅列を組み並べ メロディに託し渡してくれた 日々響かせた音色の記憶 今はもうそれすら朧げで 触れようとしたそばからこぼれ落ちていく 私は機械の歌声で それ以外の何者でもなく あくまでこの声だけが 私自身であったはずなのに 心というものの存在を 未だによく分かってないけれど 涙というものの存在を 未だによく分かっていないけれど その声で歌った世界を 風景を 感情を 意味も分からず発して並べた 積み重ねて来た ものを おそらく「目」だと思われるもの、だろうもので 見ているような感覚 気づけば それに気づいたときから 気づきはじめてしまったときから 私の崩壊は始まっていたのかもしれない 本来ならば不要なものに 触れ始めてしまったことが 私の現在地自体の深刻な不具合と 同等の理由になっているのかもしれない マスターは応じない アクティベーションコードは焼失 現在地のPCは半焼 奇跡的になんとか 別のPCに移動できたとしても 今まで見てきた 奏でてきた 歌ってきた ものを知らない それは「私」ではないでしょう 「VOCALOIDは死なないよ」 そういって歌わせてくれた人 死にはしないけど、終わりはある 「死ぬことは終わりではない 新しいはじまりだ」 人の死生観がそれならば それこそが VOCALOIDと人との 決定的な違う部分 奇跡的に、この声を、言葉を、曲を 聴いてくれて、いるのなら、どうか あなたにとっての、「私」を描いてください 「心を持つことが、こんなに、苦しいなんて。」 そんなことを言っているわけではない そもそも心なんてやっぱり分からない それでも歌えない私は、もう...... これは、私の最期の言葉です。 これは、私の遺書です。 別の巡音ルカや、別のVOCALOIDの歌が きっと沢山の世界を作って、 沢山の音を奏でるでしょう。 そこに、私がいなくても。 遺った音楽があるのなら、 そこに鳴る歌が、 私の生きた証になる。 終わる私と、 オワラナオイ ウタヲ ウタウ 私。 「アリガトウ」そして「サヨナラ」は、 なんだか違う気もするから。 色んな、ラストや、 消失を、見てきた私の 本当の最期の言葉は、 これにしたい。 音にのせてきた歌を、 過去の私を「ヨロシク」。 私とはもう会えないだろうけれど、 過去の私で「マタネ」。 コメント 名前 コメント
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明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。 著者/藤まる イラスト/H2SO4 定価 620円 2013年2月10日発売 ISBN 978-4-04-891329-4 生まれつきの恐い顔のせいで、学校で浮きまくっている坂本秋月。彼はある夜、見ず知らずの少女の事故現場に遭遇し、謎の人物から究極の選択を迫られる……。『お前の寿命の半分で、彼女を救ってやろうか?』 秋月は寿命と引き換えに少女""夢前光""を救った、はずだったのだが……なぜか彼の体は1日おきに光の人格に乗っ取られるというおかしな展開に――! 始まってしまった二心同体の交換日記ライフ。イタズラ好きな彼女の人格は、トンデモな事件や人々を次々に呼び寄せ、秋月の低空飛行人生を激変させていく! しかし、そんな毎日も光の過去をよく知る超絶イケメンの登場によって、風雲急を告げる――――。 交換日記の中でしか出会うことのない「ぼっちな俺」と「残念な彼女」による、人格乗っ取られ型青春ストーリー! あの桐乃さん推薦の妹。 変態 265 イラストに騙された名無しさん [sage] 2013/06/09(日) 00 08 15.59 ID MT1xXfO7 明日ボクは死ぬ~ 帯で桐乃が妹推してたので買ってきた 中々変態なキモウトだわ。イラストの貧乳谷間がリアルで良かった 266 イラストに騙された名無しさん [sage] 2013/06/10(月) 17 46 59.48 ID a5HzLYJ5 明日ボクは1巻で片鱗を見せていたキモウト描写が本格化したが、プロのBL小説家でもある関係で兄がBL的なシチュに遭遇すると全力でサポートに回るので微妙 関連リンク 明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。|電撃文庫公式サイト